KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』  Vol.22

さあ、ゴールデンウィークも過ぎ、気温も急上昇してきました。

業績もこの勢いでグングン伸ばしたいですね。

さて、先のゴールデンウィーク期間中のスタッフシフトは、万全でしたか?

店舗によっては、主婦や学生の自分達都合の休暇願いで、勤務シフトにかなりの不備が生じていたようです。

結果的には、お客様に満足感ダウンのしわ寄せが。

今後も大型連休や連休の合間に向けての対策を準備しなければいけません。

この問題を解決するには、やはり最初が肝心なのではないでしょうか?

入店前の面接時に休日・休暇のあり方をキチンと伝え、店側のルールに従える事を条件で採用する事が必要でしょう。

人手が足りない等で簡単に採用してしまったため、本来一番必要な時にシフトに入れないことになっては、全く意味がありません。

今回そんな経験をした店舗は、今後の採用に経験を生かしましょう。

話は変わって、今回相談を受けた海鮮居酒屋の事例についてご紹介します。

相談内容は、看板商品の売れ行きが満足な状況ではないとの事で、早速、視察してきました。

今回も、お客様目線で見ればすぐに気がつく問題や、店が慣れてしまって欠点だと気づかない問題など、いくつも出てきましたが、そのなかでも真っ先に気づいたのは、そうです、居酒屋にはつきものの「お通し」です。

出てきたお通しがなんとお刺身の三点盛りなのです。

お通しと言うだけあり、ファーストドリンクと同時に提供されたのですが、まず問題なのは、いちばん最初にお客様の評価の対象となる商品なのに、切り置きしていた為、見た目からして鮮度がありません。

店は、三点盛りにして「お通し」の価値を上げたつもりなのかもしれませんが、これでは、自慢したいはずの海鮮という看板の評判を自ら下げる行為になっています。

来店されたお客様の多くが、第一印象が悪ければ、海鮮類に期待しなくなってしまう。

これでは売れ行きが悪いのは当然ですね。

それに本来ならば、刺身は店のメイン料理で看板商品のはず。

お通しが刺身の三点盛りでは、あえて「刺身の盛り合わせ」はオーダーしませんね。

海鮮を売りにするならば、メニューの「刺身盛り合わせ」を頼んで頂けるような別なお通しを考えなければいけません。

業種によって看板商品は様々ですが、頼んでもらえなくなるような、本来の姿をわかっていただけないような「お通し」の提供はそれだけで命取りになることがあります。 

マイナスになるような提供は、注意しなければいけませんね。

ではまた。