KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』 Vol.42
明けましておめでとうございます。
2015年がスタートしました。
サービス業界の皆様はゆっくりと年を迎える事が出来ない方が多いのが現実ですが、新しい気持ちでお客様をお迎えしましょう。
今回は、皆さんのお店も忙しい中で「やってしまった」であろう料理提供ミスについてお話したいと思います。
先日、家の近くの美味しいと評判のとんかつ屋で料理の提供ミスを目撃しました。
私の隣のお客様がイカフライとロースカツの盛合わせ定食をオーダーしていました。
程なくして、スタッフが「ミックスフライ定食お待ちしました」とお客様の前に提供しました。
フライ物は見た目ではすぐに判断もつきにくい為、お客様は豪快にソースをかけ、一口食べ始めた瞬間にスタッフが「お客様、申し訳ございません、間違ってしまいました」と言うと同時に、有無も言わさず、定食をお客様の前から取り上げました。
私はこのやり取りに???と頭の中にたくさん出できました。
さてさて、皆さんのお店はこんな時どのような対応をしていますか?
同じ様な対応でしょうか?
お客様は自分がオーダーしたものと信じて食べ始めていたのに、いきなり取り上げられて、また料理がくるのを待っています。
不愉快な思いをさせてしまっているのです。
もし、このような状況であれば100%お店のミスですので、お客様に選択をしてもらう事が大事になってきますね。
忙しいからといって間違って提供した料理を引き、注文された料理を出せば良いではないのです。
お客様は料理を取り上げられたと思ってしまうのです。
例えば、メニューをお持ちし見せながら、「お客様、大変申し訳ございません。私どものミスでお客様がお頼みになった盛り合わせの内容はこちらですが、お持ちした内容はこちらになっております。
もし、よろしければこのままお召し上がり頂けますし、お頼み頂いたお料理にもすぐお持ちいたします」と選択を与えていれば、不愉快な思いは軽減されたはずですよね。
もし、お客様がオーダーしたお料理よりも提供した物が内容や金額が高いものであれば、尚更、交渉がしやすいうえにお客様が良いお店と思ってくれるかも知れません。
料理提供ミスの対応ひとつで、店への印象が変わる。
ミスの対応ひとつで、嫌なお店にも良いお店にもなるのです。
まだまだ、繁忙期が続き、いろいろなミスが出てくると思いますが、一旦考え、お客様の立場に立っての対応を心がけましょう。
「ミスをチャンスに変える」。
一度失った信頼を取り戻すのでは容易ではありません。
丁寧な対応で、あなたのお店のファンを増やしましょう。