KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』  Vol.47

連日、暑い中、お疲れ様です。

じめじめした雨模様もあまり歓迎できませんが、毎年のことですから対応しませんとね。

これからが夏シーズン本番突入。

今回は環境について、一工夫や改善の話です。

店内客席の環境はもちろん重要事ですが、これについては、前に話しているので今回は、パントリーや厨房環境の目を向けなければならない事に触れてみましょう。

まずは、厨房なのですが、高温多湿の中、働くスタッフの体調管理が大切です。

シッカリと意識を高く持ち、小さなミスを犯さないために、小まめな休憩や水分補給、塩分補給などを定期的に行い、お互いの体調を気にかけ、事故が起こらないように良いコミュニケーションを持ちたいものですね。

厨房の中で気をつける第一は、お客様に提供する食器に敏感になることです。

夏場の厨房は想像の通り、かなり高温です。食器棚の中の皿類を無造作に使用したりなんて、怖いですね。

冷たい料理(コールド類全般)、サラダなどが生温かい食器に盛り付けられるなんて絶対NGですよね。

また、逆に温かい料理(ホット類全般)、特にラーメンや麺類のどんぶりを温めず使用してしまう手抜きなんて絶対に禁止ですからね。

バントリーでの注意点で一番は、やっぱりこの時期は生ビールの管理ではないでしょうか?

最近ではフローズンや氷点下なんやらビールを冷たさでアピールしている店舗が、数多くありますが、飲んでみると「アレッ?ガッカリ。大したことないなぁ」と思う事がよくありますから、温度管理や定期的なクリーニングが必要です。

せっかくの良い商品も手抜きをしてしまっては、逆効果になりますよ。

ジョッキを冷す(または凍らせる)、それともう1つ生樽を冷すのがベストですが、設備に無理が有るのが現状であれば、濡れタオルや保冷剤を樽に置くだけでもかなりの違いがありますからお試しください。

ジョッキが間に合わなければ、その旨伝えて、標準生ビールとして提供するなどの工夫が大事ですね。

一般的なドリンク提供時も冷蔵庫の中の物は冷えているのが前提でしょうが、この時期はストックのドリンクなど高温のパントリーに保管しているでしょうから冷えるまでに時間がかかるため、氷が入っていてもグラスに注いで、はい出来上がりではなく、必ずステアする習慣を身につけてください。

一口目の感覚が全くちがいます。

飲食店の基本は、<温かい物はキチンと熱く、冷たい物はキィーンと冷たく>でしたよね。

暑さが増すこの時期は、特にひと手間を惜しまず、おもてなしの心でオペレーションを徹底してください。

一口目の冷えたビールは格別な味、品質管理を徹底し、よく冷えたビールで至福の時を感じていただきましょう。