KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』  Vol.52

「おはようございます」。

これって、飲食業界、決まっての挨拶ですよね。

数々の現場を見ていると、やはり、この挨拶(元気や笑顔)が気持ち良く交わせている店舗は、良い空間やもちろん、コミュニケーションも取れていて人手不足なんて事になることもなく、良い運営ができています。

挨拶の無い所ほど、いつも求人募集の頻度が高く、経費を使い、無駄な汗を流して、ぼやきっぱなしといった事が多いように見受けられます。

「良い挨拶無き店舗には、繁盛は無い」と断言しましょう。

幼稚園や小学生から習ってきたことですものね、原点でしょう。

気をつけましょう。

さて、今回は運営上の問題点として、繁忙期、特に宴会需要の多いこの時期は、時間制限を取り入れるケースがたびたびありますが、予約時や入店時にキチンとしたラストオーダー等の時間テーブルを伝えておかないために、スムーズなオペレーションが取れず、ましてやお客様に不愉快な思いをさせてしまい、悪い口コミを広げる事になってしまうようなケースがあるようです。

店都合の時間制限や飲み放題のストップは、理解を求める打合せ(説明)が不可欠ですから幹事さんとの対話が肝心です。

一方通行の思い込みで伝わってないこともありますから、十分配慮しましょう。

一般客席の場合も、週末などは時間制限を取り入れているケースもあるようですから、スタッフ全員が情報を共有して、説明不足なく対応できるよう教育が必要です。

楽しんでいる最中に突然「帰れ、席空けろ」なんて言われたら、お客様にとっては全てが台無しでしょう。

特別な時間、空間は、皆、我が儘でいたいもの。

混雑時、やむを得ない場合は、低姿勢で、お伺いをたてるように理解を求める形で、くれぐれも店の都合だけを優先させてはいけませんね。

そして、もう一点、この時期、冬メニューの取り込みや新メニューの開発を進めている店舗もあるでしょうが、ただのインパクト狙いかと思うような、間違った方向に進んでいる場合もたまに見かけます。

料理人や店のチャレンジ精神も理解しますが、お客様のニーズに全く沿わないメニュー提案で失敗しているケースが多くみられます。

和食のニーズ、洋食のニーズに沿ってなければ、店側の押し付けであり、支持は得られないでしょう。

コンセプトやターゲットを無視して、ただ、意外性やインパクトを狙っても、せっかくの新メニュー開発が不発に終わり、残念な結果になってしまいます。

慎重に検討していきましょう。

「ニーズ無き所に購買力無し」。

チャレンジは大切ですが、チャレンジしていく方向性を見極めることが重要ですね。

この業界、考える事や進める事、取り組むべき事が山済みで飽きませんね。楽しみましょう。

やってやるぞと一声叫べ!