KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』 Vol.80
時が経つのは早く6月に入りましたね。
夏を思わせる暑さの日もあるなか、お疲れの方も多いのではないでしょうか。
体が暑さに慣れていないのに気温が急上昇するときは熱中症にかかる危険性があります。
日常的に適度な運動をおこない、適切な食事、十分な睡眠をとるようにしましょう。
無理せず、徐々に体を慣らすことが大切ですね。
飲食店に限らず、コミュニケーションの重要性は多くのところで指摘されていますが、みなさんのお店でも、コミュニケーション不足によるミスやトラブルは日常的によくみられるのではないでしょうか。
業務内容・業界・職種に限らず、人と人とが仕事や生活をするにあたり、欠かせないのがコミュニケーション。
前にも取り上げましたが、今回はコミュニケーション不足が引き起こす問題、デメリットについて、話したいと思います。
コミュニケーションが不足すると、スタッフ同士や上司と部下の間柄において、誰が何をやっているかわからないという状態が生じ、様々な問題を引き起こします。
現場では具体的にどんな不都合を引き起こすのかを挙げてみましょう。
指示を出したつもりが徹底されていなかったり、情報共有が不足すると、「イベントの内容がキチンと把握されていない」、「欠品によるストップメニューの情報が行き届いてない」、「その人しか知らないため業務がストップする」、「ストック食材の引継ぎがなく無駄にした」、「店長や他のスタッフとのすれ違いで辞める」など挙げればキリがありません。
「欠品情報が伝わっていない」為に、オーダーを受けて数分してから、「本日はその商品は品切れです」とお客様に告げに行くのでは手間もかかり、なおかつ、お客様をがっかりさせてしまう事態にもなります。
数品を注文する居酒屋ならまだしも、単一商品の注文の欠品は、お客様の不満をより大きくするのではないでしょうか。
初歩的な事ですが、朝礼や伝言板で情報を共有する仕組みはできていますか?
アルバイト、パートの時差出勤の伝言ノート等の活用はしっかり整っていますか?
責任者からスタッフへの指示、またはスタッフ間での情報伝達は、必ず漏れが生じ、「言った言わない」「伝えた聞いてない」なんてことは日常あることですから、指示の徹底、情報共有のための便利ツールを定着させましょう。
お客様の不満で一番多いのは、スタッフの商品説明の曖昧さ、知らなさ過ぎのスタッフの対応、不備なんです。
メニュー表記だけでは伝わらない事が多く、質問するお客様もいらっしゃるなか、「お待ちください」の連呼では、お客様の満足度が上がるはずがありません。
また、店側からの「おすすめ品」を理解していないと、店側の熱意、努力も伝わりませんし、当然、売上にも影響するでしょう。
そのためにも、指導や教育が不可欠で、情報は共有することが大事です。
新規のお客様が増えるこの時期、お客様の為に何ができるのか、今一度見つめて見る機会にしましょう。