KAZU石田の『飲食店現場の眼−小さな気づき−』  Vol.88

こんにちは。

東京でも雪のちらつく季節になりました。

前号でインフルエンザの予防について書きましたが、大流行で顧問先の皆様の店でも何人も従業員がかかってしまい、営業にも支障が出たとの報告がありました。

まだまだ油断せず、お気をつけください。

さて、この間おきた小さな気づき、地方のお店で食事をした時のことです。

今では本当に少なくなった「喫茶レストラン」でお昼をいただきました。

昔懐かしい“ナポリタン”を注文。

やってきたナポリタンの皿の1/3はサラダです。

レタスが敷いてありキャベツのコールスローサラダにキュウリが3枚とトマトが1片。

トマトのべちゃり感が懐かしくいただいていたのですが、食べ進んでレタスを口に運んだ時です。

今まで見えなかった皿のふちが目に入りました。

欠けているのです。

そこまで気にする私ではないのですが、ふと若い時の現場のことを思い出しました。

若輩でありながら一端を気取って働いていましたが、本部の上司から「経費を節約しろ、原価を考えろ、売上を上げろ、客数を増やせ」と尻を叩かれながら悩み、チップした皿のことにまで気が及ばず、コックからそれを指摘されても「何とかうまくやりなさい」という些細なこととしかとらえない馬鹿さが先の指示を出した頃のことです。

それは突然、忙しい日曜日のディナータイムで起こりました。

「何なのこの店は!

せっかく子供と楽しい食事と思ってきたのに、料理の皿が3枚も欠けてるじゃないの。

レタスで隠したりしてごまかして出してるなんて最低だわ。」

怒鳴ったわけでもなく、他のお客様がいるテーブルでもなく、お会計のレジでのことでした。

お客様も気を使って言ってくださったのでしょう。

「申し訳ございません」と頭を下げながら、恥ずかしさで顔が真っ赤になったような記憶があります。

大切なお客様の楽しい時間を経費という数字の圧力により、節約すべきでないものまで節約して赤っ恥の失態でありました。

皿一つで、料理がおいしくても気配りのできないダメな店、ずぼらな店と感じる方もいらっしゃいます。

欠けた食器で料理を出されると、馬鹿にされた気がすると感じるお客様もいらっしゃるでしょう。

それを当たり前のように使っているということは、店の価値を下げてしまうことになる。

そして、一度下げてしまった価値は、なかなか元には戻せないということを肝に銘じなければなりませんね。

皆様のお店でも自分たちにとっては感じないことでもお客様にとっては大事なことが見逃されているかもしれません。

お客様の立場、目線に立って時々全体を、そして細かいところを見直さなくてはいけませんね。

まだまだ寒さは続くようですが、バリバリ健康で頑張りましょう。