3つの“ing”(1)

前回までは接客・サービスに対する心構えや前提条件などについてお話しました。今回は実際の現場における接客・サービスの技術的な話を述べたいと思います。

接客・サービスの技術は数多くありますが、まず押さえておかなければならないことは「お客様をお待たせしないこと」です。そして次には「お客様を和ませ、楽しませること」です。
「お客様をお待たせしない」とは、ご案内、ファーストオーダー、セカンドオーダー、ドリンクや料理の提供、食事中の気配り、会計、バッシングとセッティング(入店待ちのお客様をお待たせしない)に至るお客様の入店から退店までの一連の流れをスムースに行うことです。
例えば、入店後、オーダーしたいのに、スタッフは誰一人気付いてくれない、頼んだドリンクが5分も10分も出てこない、取り皿が欲しいと思ってもこれまた気付いてくれない、果ては会計をしようとしてキャッシャーに向かったところでまた待たされる。こんな思いをしたら、美味しい料理を食べても気分は台無しというものです。もちろん、その時々でフォローをするのでしょうが、もはや手遅れというものです。
また、こんな事例もあります。愛想が大変良く会話上手なスタッフがある客席でトーク全快、お客様は大盛り上がり。しかしそのすぐ隣のテーブルでは生ビールのおかわりの注文をしたいのに、しかねて困り果てているお客様・・・このようにサービスを履き違えていることはありませんか。

以上の例からも分かるように、サービスはお客様をどんなシーンでもお待たせすることなく、気付き、行動することが大前提なのです。そのうえでお客様を個々に和ませたり楽しませたりする会話や演出をしていくことが肝要です。
これらを実現させるポイントとして3つの技術をご紹介します。
その3つの技術とは

 1.Watching 
 2.Thinking 
 3.Asking 

              以上の“3ing”です

次回、“Watching”と“Thinking”について掘り下げてお話したいと思います。