コラム

KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』

2020年8月11日

Vol.106 感染不安が広がる飲食業界

季節は本格的な夏を迎えましたが、今年はいつもとは様相が大きく変わってますね。

「新型コロナ感染」の流行は、収束に向かうどころか、かえって拡大の方向に推移しています。

我々飲食業界の多くの仲間が酷い経営状態に陥っています。

もちろん、他の多くの業界でも悪影響が出ていますが、他人事ではない出来事が目の前でも起きています。

私の利用する駅では、名店街が突然閉まるということがありました。

昨日まで普通に営業していたのに、大きなお知らせの張り紙が貼られ、閉まってしまったのです。

感染者が出たとのことで、臨時休業する対応がとられたのです。

たった一人の感染者が出たことで飲食店3店舗を含む、12店舗ほどのフロアが全店休業です。

なんだか他人事に思えず恐ろしくなりました。

3日ほどして、また再開しましたが、感染源の総菜屋には人がまばらで、かわいそうになりました。

張り紙にはそのお店を特定する記述はありませんでしたが、今のネット時代、あっという間に情報は駆け巡り、店が特定されました。

これにも恐ろしさを感じました。

そんな時、顧問先の店長から、こんな連絡をもらいました。

「3日前に面接して採用した学生が、今日休ませてくれと連絡があったのですが、どうも学校の友人がコロナに感染したようです。

彼は濃厚接触者の疑いがあるので自宅で待機しなくてはならないというのです。

ウチでは面接をしたのは私で、2日間仕事を教えたのも私です。

どう対処したらよいのかと・・・。」

採用した学生は発症していない状態で自宅待機、この場合、店は彼の健康状態の報告を受けなければなりません。

彼が触れた可能性のある場所については、消毒剤を用いて消毒しておいた方がよいでしょう。

発症した場合はもちろん、濃厚接触者としてもPCR検査を受けることになるでしょう。

陽性となれば、たとえ2日間の出勤とはいえ、店舗の消毒をはじめ、従業員のPCR検査を実施、数日間は店舗休業としなければなりません。

学生の彼が悪いわけではありませんが、とんだ厄介者がやってきたわけです。

店長には対処を伝えて動いていただきましたが、皆さんも他人事ではなく、いつ自分の店にも同じことが起こるかもしれないと、対処は確認しておきたいものです。

現在の従業員も安心とは言えません。

プライベートを逐一把握しているわけではありませんからね。

毎朝の検温を報告させるのも大切ですし、感染危険場所には近寄らないよう指導していただきたいと思います。

ただ、私見ですが、このコロナ騒ぎに関して、なんだか社会がここまで振り回されているのは、おかしい気が少しします。

亡くなった方々は本当に気の毒です。

ただし、毎年インフルエンザで亡くなる方のほうが多いとも聞きますし、風邪がこじれて亡くなる方もいます。

用心に用心を重ねることは、悪いとは思いませんが、お店や会社が休業したり、感染場所、感染者がたたかれるのはいかがなものかと思います。

従業員が風邪を引いたからと店を閉めますか?

毎日毎日のマスコミの過剰なまでの取材合戦は、我々を怯えさせるだけにしか思えてならないのです。

去年の風邪やインフルエンザの感染者や死亡者も数字で出していただけないかと思うのです。

インフルエンザや風邪にかからぬよう、毎年気をつけてきた私たちですから、同じようにコロナにかからぬよう気をつけていればよいのではないでしょうか。

私のこんな考えは浅はかでしょうか。

もちろん、適切な予防方法を知って、用心しながら行動することは必要ですが。

ホント、たいへんですが今月も健康で頑張りましょう。

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