2013年6月11日
Vol.108 鉄分①
先日、初めて人間ドッグに行きました。
身長なんて、学生以来です、計ったの(笑)。
びっくりすることに、思っていた身長より、1cmも高かった…??
ここにきて伸びた??と思いきや、かかとに肉がついたんじゃないかという説も…。
それは、おいといて。最後の面談で、「貧血がひどいですね。息切れとか、めまいとか、頭痛とか、この数値じゃ、ちょっと辛かったんじゃないですか?」と、言われちゃいました。
学生の頃から、貧血気味で、献血も断られたことがあるくらいなんで、貧血は出るかなとは思っていたんですが、いつも以上に数値が悪く。
昔から、立ちくらみや、めまいはよくあったのですが、確かに、最近、偏頭痛も多く、疲れやすかったりしていて、年なのかな(笑)と思ったりしていたんですが。
あぁ、それも、すべて貧血のせいだったのかと。
で、再検査になってしまいました。
なので、鉄分の大切さをかみしめながら、今回は、鉄分の話。
● 鉄分不足になるとどうなるの?
症状は、段階を経て現れます。
第1段階では、まず、鉄分が不足すると、体内にある貯蔵鉄が使用されます。
第2段階では、貯蔵鉄もなくなり、血清中の鉄分が使用され始めます。
第3段階になると血液中のヘモグロビンの濃度が低下します。
血液検査では、このヘモグロビンの量を調べます。
このあたりまでは、自覚症状があまりありません。
第4段階になると、めまいや、動悸、息切れに加え、頭痛や吐き気、倦怠感などを起こします。
そして最終段階では、
①異食症(氷や泥が食べたくなる)
②さじ状爪(爪が薄くなって反り返る)
③免疫機能の低下(インフルエンザワクチンの効果が得られない、肺炎にかかりやすいなど)
④運動伝達神経の低下(足がムズムズする、ムカデがはっているなどの幻覚症状が起こる)
⑤食道の粘膜の細胞の低下(固形物が食べられなくなる)
などの症状がでてきます。
この他にも、ホルモンのバランスが崩れ、不妊や生理不順などの原因にもなります。
鉄欠乏性貧血は、徐々に進行することが多く、からだのほうが貧血状態に適応してしまい、自覚症状に乏しいことが多いそうです。
最近、食べ物の飲み込みが悪くなった、とか、氷をボリボリよく食べるようになった、など、思い当たることがある場合は、要注意。
● どのくらいとったらいいの?
鉄分は、体内に3000~4000mg存在します。
1日に1mg程度が排出されていきますので、その分を食事から補給しなくてはなりません。
ただ、鉄分は吸収率が悪いため、必要量の10倍もの鉄分を摂取しなくてはなりません。
鉄分の摂取基準は、成人男性で1日あたり10mg、女性では12mg(妊娠中は15~20mg、閉経後は10mg)です。
ただし、貧血の症状が表れている場合は、貯蔵鉄の分も補わなければならないので、上記以上の量の鉄分の摂取が必要となります。
貧血は、ダイエットなどによる鉄分の摂取量が少ない他に、鉄分の需要が普通より多い場合(妊娠や授乳期、月経過多など)に起こります。
また、胃の切除によるビタミンB12欠乏、再生不良貧血、肝臓や腎臓などの病気に伴う貧血などの原因もあります。
すべてが、食事で改善されるわけではありませんが、普段からそうならないよう、気をつけなくてはいけませんね…。
次回は、10mgの鉄分を吸収しやすくする方法と、逆に吸収を邪魔される摂取の仕方、過剰な摂取はどうなるか、などをお話していこうかと思っています。
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