コラム

KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』

2020年12月7日

Vol.110 今できる対策が未来を創る

12月に入り、朝晩の冷え込みがいよいよ厳しくなってきましたね。

前回、11月に「地方でGoToトラベル・GoToイートが始まった後に、お客様の来店が確実に増加している」ということを書きましたが、都心でも、その傾向は見られ効果が出ているようです。

大手チェーンでも「無添くら寿司」のように「無限くら寿司」と言われるような裏技的集客が脚光を浴びることになり、お客様方もそのやり方に影響を受けて、個人店にも予約が殺到するというような現象まで現れました。

早々とポイント付与の予算がなくなるという思わぬ結果にもなってしまいました。

さて、ここでポイント付与が終わり、紙ベースの食事券が完売の勢いを見せるタイミングで、コロナ感染第3波がやってきてしまいました。

GoToトラベル・GoToイートの影響で賑わいを取り戻しつつあっただけに、落胆も大きいですね。

新型コロナ感染の様子は、連日過去最高の感染者数を記録し始めており、とどまる気配がありません。

都心でも感染者数が300人を超えた時点から客足がパタッと途絶えました。

11月末に500人を超えた東京では、またまた「時短要請」が発信となり、飲食店業界からは悲鳴に近い声、諦めのため息があちらこちらから上がっています。

協力金が1日2万円、20日間で40万円あるとはいえ、パパママ店の小規模店舗なら何とかなるものですが、大半のお店にとっては焼け石に水ですね。

今回は従うことなく営業を続ける店も多くありそうです。

消費者の反感や自粛警察なる人間の標的にならないか心配がつきません。

何もないことを願っております。

そんな中、顧問店舗の中で「ウチは落ちたとはいえ、コロナが始まった時に前年同月比80%になってそこからは全く落ちていませんよ」。

「ウチは売り上げがほとんど戻ってきてます。

それどころか、100%を超える月もあり、ありがたい限りです」といったうれしいニュースを届けてくださる方もいます。

席数も減らしているのに、共通点は何だろうと考えてみました。

これらの店は、早い時期からソーシャルディスタンスを心がけながら、感染防止対策を徹底しています。

公式に発表される対策や、マスコミから流される感染対策機器の導入、GoTo系はもとより、公式支援策はいち早く利用をしてマインドに出遅れることはありません。

お客様も“安心”には非常に敏感になっていらっしゃいますので、そんな姿勢が高く評価されているのではないでしょうか。

経営者が常駐している店舗は、より安心感から信頼性が増しますね。

また、そこまでしっかりお客様のために考えた行動をとる経営者ですから、普段から多くのファン、常連客が強い味方となって、足を運んでくださるのでしょう。

「ウチだって、そこ頑張ってるけど、厳しい、簡単ではない」という声をあげる方もいらっしゃいます。

わかります。

努力していてもなかなか結果が出ないと感じている方も多いと思います。

立地環境・物件環境が違えば、施策が同じでも結果は同じにはなりませんからね。

ただ、それでも自店に合わせてできる限りの対策は講じなければなりません。

諦めるのではなく考え続けましょう。

それこそが未来につながる道だと信じて。

ホント、たいへんですが、今月も元気よく参りましょう。

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