コラム

KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』

2021年1月12日

Vol.111 感謝の気持ちが未来を拓く

あけまして、おめでとうございます。

素直に喜べない2021年の始まりですが、皆様の体調はいかがでしょうか?

不特定多数のお客様を相手に接触している我々は、いつも危険と隣り合わせにある大変な仕事です。

くれぐれも、日常的に必要な感染対策をきちんと行いご自分をお守りください。

自分を守ることが、家族を守ること、仲間のスタッフを守ること、お店を守ること、そして社会を守ることにつながりますから、やり過ぎて困ることはありません。

長くなると、気の緩みが出てきてしまうこともありますが、特に寒いこの時期には気をつけていきましょう。

1月に入り、正月気分がないまま、さらに追い打ちをかけるように「緊急事態宣言」が発令されました。

東京をはじめとして、全国各地で過去最高を更新する新規感染者が確認されている状況なのですから、仕方ありません。

今回、対象となったのは1都3県ですが、京都、大阪、兵庫の関西3府県のほか茨城、栃木、山梨、岐阜、愛知の5県が感染状況次第では政府に要請する可能性があるのだとか。

茨城、群馬、愛知、京都、大阪、宮崎などでは不要不急の外出自粛が、群馬、愛知、三重、愛媛、長崎では県外への移動自粛が呼びかけられています。

緊急事態宣言対象外の地域でも影響は広がっていくのでしょう。

先日、青山にある事務所周辺と原宿を視察目的で歩いてみたところ、事務所周辺300mで16件、あの有名な竹下通りで19件が閉店していました。

飲食店だけを数えてのことですから、気持ちが暗くなってしまいました。

「飲食店が出店したい駅NO.1」の渋谷ですら、大手チェーン店などの閉店が相次ぎ、空き物件が増えています。

協力金が1日6万円で一息つく店、焼け石に水の店など様々でしょうが、消費者の反感や自粛警察なる人間の標的になるなどの心配もありますから、「従うしかない」という声が聞かれる一方で、「権八」「カフェ ラ・ボエム」「モンスーンカフェ」など国内外を含めて43店舗を運営しているグローバルダイニングの長谷川社長が、自社の公式Webサイトにおいて、営業時間短縮の要請には従えないと表明して話題となっています。

時短を実施すれば、事業や雇用の維持が困難だと判断したのだとか。

賛否の声が上がっているようですが、飲食店経営者やそれに従事する人々の生活も考えなければならないのですから、こういう会社も当然出てくるでしょう。

今後、議論を呼びそうですね。

話は変わりますが、最近、店舗で食事をした際に、親切だなぁとか、優しいなと感じることが増えました。

こんな時なので、今更ながらお客様が来店してくださることのありがたさに気づいた店も多いのではないでしょうか。

店の外まで出て、お見送りしている姿もみかけます。

おそらく、お見送りに限らず、日頃の感謝の気持ちを伝えること、どれだけ形にできるかが生き残る一つの道ではないでしょうか。

お客様が喜ぶことは何なのか、毎日、強く考え続けましょう。それこそが未来がある道ですから。

ホント、たいへんですが、今月も健康で頑張りましょう。

石田義昭『飲食店繁盛ダネ!』

“繁盛仕掛け人”石田義昭が飲食店開店の秘訣から売上増進の策および、日本各地の販売促進事例をわかりやすく解説、紹介します。

井上奈々子の『食の豆々知識』

飲食店における重要なメニューの考え方、作成方法、そして商品開発の極意など、繁盛につながるヒントを余すところなく紹介します。

KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』

実践コンサルタントが各地を回りまさに“事件は現場で起きている”を心に目を光らせ、見つけた問題点を鋭く指摘、改善を容赦なく進言、普段の行動の様子を紹介します。

飲食店経営のあらゆる
お悩み、相談、ご質問をお受けします