2014年12月9日
Vol.126 バターの代替
ないといううわさは、ニュースなどで聞いてはいたが、スーパーに行ったら、バターがない。
しかも、バターだけがない。
他の乳製品はあるのになぜ・・・?
これから、盛り上がるクリスマス。
バターの需要が高まる時期に、バター不足。
これをうけ、バターを使用せず、ショートニングやマーガリンに置き換えたところもあるようです。
今回は、バターの代替品について。
●マーガリンはヘルシー?
バターの代替といえば、マーガリン。
ナポレオン3世の時代、バターが欠乏し、それに代わるものをと、牛乳と牛脂を混ぜて開発したのが始まりだとか。
もともと、代替のために開発されたものなのですね。
さて、このマーガリン、当初は、植物油だからと、バターよりもヘルシーだとうたわれ、そう思って使用されていました。
ところが近年、マーガリンに含まれるトランス脂肪酸が、健康を害することが明らかになり、マーガリンは毒!的なことも多く語られるようになりました。
しかし、メーカーは黙ってないですねぇ。
すごい企業努力。
もともと、バターの20倍もあったトランス脂肪酸を、バターと同量、もしくはバターよりも少なくしマーガリンを開発しているんです。
しかも、バター風味。
ほとんど、バターと変わりありません。
いや、バターよりも使用するものによっては、軽くサクッと、ふわっと仕上がるので、その方がいい場合もあるのかも。
ただ問題は、日本はまだアメリカのようにトランス脂肪酸の明記を義務化していないので、メーカーに問い合わせるか、HPで確認しないとどの程度の量が含まれているかわからないんですよね。それが残念。
●ミールリプレイスメント?
ミールリプレイスメント、あるいはフードリプレイスメントという言葉を聞いたことがありますか?
代替食品。
1回分の食事と置き換える、ドリンクやスープなどの、主にダイエット食品を指すことが多いようです。
しかし、最近では、部分的な入れ替えなどにも使用されます。
そして、バターのリプレイス商品で、マーガリン以外に脚光をあびたのが、太白ごま油。
一時期、美容に、健康のためにと話題となった太白ごま油。
一般的なごま油と違い、透明でごま油の独特な香りがしません。
バターが品薄となるよりも前、有名なシェフやパティシエが、このごま油を使用してケーキを作りましたが、それが今、話題となっているわけです。
バターよりも健康的で、軽い口どけのケーキが仕上がると。
バターがないための代わり、としてではなく、それを使用する意味のある代わり。
これからの代替食品には、それが必要になってくるのかなと思いながら、私もバターを使用せずに、リプレイス食材で料理したり、ケーキを焼いてみたりしております。
今回のバター不足。
牛乳は不足しないのになぜバターだけ?と疑問が。
どうも、保存のきくバターは需要調整役のため、後回しにされるらしい。
つまり、生乳の生産量が少なくなるとまずバターから消えるということ。
では、なぜ生乳の生産量が減ったのか。
猛暑の影響だとか、牛の病気が原因だとかいろいろいわれているが、実は酪農家が消えたことが1番の問題らしい。
それも若手、経営力のある人から消えていく。
最大の理由は、餌代やもろもろの費用が値上がりしているのに、乳価があがらない。
そのために経営がどんどんきつくなっているのだとか。
大手スーパーや量販店が最近では、目玉商品としやすい牛乳を安売りすることも多く、値崩れしやすいこともあるらしい。
それを聞いて、バターが品薄になり、価格が上がるのは、もともと牛乳の安売りに飛びついていたことが問題なのかと、自分で自分の首をしめていたのかと、ちょっとショックを受けたのでした。
石田義昭『飲食店繁盛ダネ!』
“繁盛仕掛け人”石田義昭が飲食店開店の秘訣から売上増進の策および、日本各地の販売促進事例をわかりやすく解説、紹介します。
井上奈々子の『食の豆々知識』
飲食店における重要なメニューの考え方、作成方法、そして商品開発の極意など、繁盛につながるヒントを余すところなく紹介します。
KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』
実践コンサルタントが各地を回りまさに“事件は現場で起きている”を心に目を光らせ、見つけた問題点を鋭く指摘、改善を容赦なく進言、普段の行動の様子を紹介します。
飲食店経営のあらゆる
お悩み、相談、ご質問をお受けします