2016年3月7日
Vol.141 味噌②
先月のコラムで、麹の話をしましたが、その後、うちで味噌作りのワークショップをしました。
そこで話題になったのが、味噌の種類。
赤みそって何?白みそって何?
味噌って、呼び方がいろいろあり、地方によっても違っていたりと、ほんと、わかりづらいんですよね。
ということで、すご~い昔も、味噌の話をした気がしますが、あまり覚えてもいないんで、もう少し詳しくもう一度(笑)。
味噌の種類と作り方について。
●まずどう考えたらいいのか。
味噌って何かと言えば、大豆を主原料に塩と麹を合わせて発酵させたもの。
そら豆で作った豆板醤は、中国の味噌ですね。
つまりは、大豆でなくても味噌は作れるんですが、日本では、味噌といえば大豆が主流。
でも、最近では、アレルギー対策用だったりで、ひよこまめとか、他のもので作った味噌も出てきていますね。
その大豆以外で作る味噌は今回、おいといて。
さて、その大豆に加える麹。大きく分けて、米麹、麦麹、豆麹。麹の話は、先月しました。
これが、味噌の大別の仕方です。
で、この米麹の味噌に、辛口、甘口があったり、赤・淡・白があったりします。
もちろん、麦麹の味噌にも、同じように辛口・甘口・赤・淡(白はあまりない)があります。
豆麹の味噌は、基本、赤ですけどね。
さぁ、だんだんわからなくなってきました(笑)。
では、ひとつずつ、見ていきます。
●辛口ってなんだ?赤みそってなんだ?
まず、米麹で作った味噌の分け方のひとつに、辛口と甘口に分ける方法があります。
これは、味で分けてます。
感覚的なものです(笑)。
塩分で、辛口、甘口で分けてあることが多いですが、それとは別に、麹の量で分かれていることもあります。
味噌の塩分は、一般的に10.5~14%くらい。
塩分で分けるとするならば、11%くらいまでが甘口、13%以上が辛口くらいです。
ただ、大豆に対する麹の量が多いほど、塩分とは別に、味噌は甘くなります。
だいたいこれも決まってはいませんが、大豆と同量くらいまでの麹だと辛口、1.5倍以上の麹だと甘口となります。
なので、甘口、と書いてあっても、塩分が低い、という訳ではないんですね。
さて、次に、色で分ける方法。
赤・淡・白などに分かれます。
これも見た目の問題です(笑)。
まずは、大豆の種類によって、色が変わります。
更に大豆の皮をむくと、色は白く仕上がります。
また、大豆を茹でずに蒸して作ると、色は濃くなります。
麹の量によっても、色が変わります。
麹が多い方が、色は淡く仕上がります。
そして、熟成期間が長い方が、色は濃くなります。
なので、ここでも、赤だから、何ということはできないんです。
また、ここで、もっと面倒くさい問題が。
米味噌の白とは別に、「白味噌」という存在があります。
麹の量がかなり多く、塩分は6~7%程度と低く、更に熟成期間が、10日前後という、別
格の味噌。
発酵がすすまないよう、酒精が加えられていたり、水あめが加えられていたりすることが多いようです。
でもこれも、甘みが加えられるという決まりはありません。
この味噌の代表格が、西京味噌。西京味噌に関していえば、甘いが加えられていることが多いようです。
ですから、「白味噌」は、麹の量が多く、塩分が低い甘口のものが多いですが、米麹味噌の色が白い(つまりは、塩分は普通にある)ものも「白味噌」と呼ばれることもある(厳密にいえば淡味噌なのであるが)、と・・・。
ややこしいところで・・・。
●じゃあ麦味噌は?
麦麹を大豆に加えて作った味噌。
田舎みそ、と呼ばれるのは、麦味噌のことが多いです。
ちなみに信州みそとよばれるのは、米麹みそ。
これも、味で、辛口、甘口、色で、赤、白に分かれます。
一般的に、関東では、赤・辛口が多く、四国・九州では、淡・中辛のものが多いようです。
●そして豆味噌。
大豆に麹を生やして、それと塩だけで作られます。
熟成時間が他よりも長く、濃い赤褐色をしているものです。
塩分は11~13%くらい。辛口ですね。
愛知の八丁味噌が有名です。
なんとなく気づきました?
そうです。
つまり、赤味噌には、この豆味噌と、米麹や麦麹の味噌の赤色のもの、3種類ある訳です。
この辺がややこしい第2弾な上に、赤だし味噌となると、食べやすいように、豆味噌と米味噌を混ぜて作ってあることが多く・・・(笑)。
もうぐちゃぐちゃです(笑)。
なんとなく、わかっていただけたでしょうか。
~多いとか、~ものもあるとかばかりで(笑)。
つまりは、ちゃんとした決まりがないんですね~。
味噌は地方性が強いので、京都で白味噌といえば、西京味噌(塩分が少なくて甘いタイプ)を普通さしますし、信州や東北で、白味噌というと、米味噌の淡い色のものをさしたりする訳です。
レシピを見ていても、書いた方によって、どっちの味噌をつかってるのかわからないこともあります。
まぁ、味噌のレシピは、どの味噌をつかっても、それぞれおいしいとは思いますが・・・(笑)。
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