2016年6月8日
Vol.144 北京旅行記①
私事ですが。
先日「国際薬膳師」という資格をとりました。
日本国際薬膳師会という組織が発行している民間資格ですが、この資格は、中国の国際薬膳研究会が認定しているもので、この度、中国での授与式に参加してまいりました。
難しい話はこの辺にし、今回は、まずはそんな珍道中の中から中華料理の話。
中華料理は、世界三大料理のひとつとされています。
強い火力を用いる炒めもの、蒸し物の料理が多く、火を加えない食品をとることは、よくないこととされていたようです。
これは、もちろん衛生面の問題もありますが、温かい食事をとることが身体にとってよいことという健康面の考えがもともとあったようです。
最近は、刺身なども人気でまぐろやサーモンなども食べますが、昔ながらの中華料理には、淡水魚が使用されることが多いです。
日本では、北京料理、上海料理、広東料理、四川料理を四大料理と呼ぶことが多いのですが、ガイドさんに聞いたところによると、北京、山西、広州、四川だとか。
でも、また他の方に聞くと、山東だとか、淮揚だとか…。
とにかく、中華料理といっても、30種以上の本当に多くの料理があり、4つを選ぶことは難しそうです。
大きく分けると、北、東、南、西料理。
北の北京あたりの料理は、冬は-50℃などになることも多く、秋に、食べるものをすべて塩漬けにして冬を越していたことから、味付けがしょっぱく(濃い)、また、身体を温める羊の肉などの料理が多いです。
東の代表の上海は、醤油の産地であることもあり、醤油味のもの、また、海に近いため、魚料理も多いです。
南の広東は、「4つ脚のものはテーブル以外、飛ぶものは飛行機以外はすべて食べる」ということわざがあるように、ありとあらゆる食材を調理します。
また、お砂糖もよく使います。
北京の人は、南の方の青菜の炒めものを食べて、なんで甘いんだ!とびっくりし、広州の人は、北の方の青菜を食べて、しょっぱすぎて食べられない!と言うんだそうで。
西の四川は、盆地ですから、湿がたまりやすく、汗をよくかけるように、辛味の強い料理になったのだとか。
料理の分け方はともかく、それぞれの料理には意味や傾向があって面白いですよね。
ちなみに今回は「四川料理」「広東料理」「北京料理」「山西料理」を食べました。
山西料理は、日本でも人気の刀削麺が有名です。
他に、小麦粉をねって作った「猫の耳」などの料理もありました。
日本の東北地方にも、このような小麦粉の料理あるなぁと思ったら、緯度が同じくらいなんですよね。
それも面白しろいなぁと思ったり。
また、ここは、何にでも黒酢をかけて食べるそうです。
日本でもそうだったら面白いですね。
ところで、お酒も地方によって飲むものが違います。
日本で中華料理といえば、紹興酒ですが、紹興酒は、黄酒の一種で、こちらは、北京では、ほとんど見られません。
北京では、どこもかしこも、「ばいちゅー(白酒)」です。
黄酒は、米を主にした醸造酒で、白酒は、麦やトウモロコシなどの雑穀を主にした蒸留酒。
これらで、それぞれ、果実酒や薬種をつくるので、同じ桂花陳酒をとっても地域によって味がちがってくる訳です。
なんだか料理だけで話が長くなってしまいました。
なので、次回はもっと身近におこった、中国珍道中の話を。
ちなみに、中国では、円卓で乾杯のグラスが近づけない時は、グラスをテーブルに「カンカンカンカン」と叩いて音を鳴らして乾杯とします。
もちろん、乾杯したら、全部一気...。
あ、白酒のグラスは小さくて一口なんですけどね。
それでも50度、以上あるんでかなりきついです...。
乾杯を何度もするうちに、その「カンカン」が「ガンガン」とどうしても抗議しているような音に聞こえてきます...(笑)。
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