コラム

井上奈々子の『食の豆々知識』

2017年8月8日

Vol.158 レモン

暑いです…。

ここで怖い話をひとつ。

この夏は、息子の野球の応援で、ほぼ毎日グランドに…。

日焼け止めぬって、大きな帽子をすっぽりかぶって、怪しい人になっていても、日々紫外線はしみ込んでいき…。

あ~おそろしや、おそろしや…。

帰ってくると、必死にビタミンCを摂取している毎日です。

ところでみなさま、ビタミンCといえば?

今回は、「レモン」のお話し。

●レモン○個分のビタミンCって?

よく、ビタミンC含有の食品に書かれていますよね。

先日、

「レモンって皮、食べないじゃん。

だからレモン○個分のビタミンCって言っても、実際オレがとってもレモンのビタミンCから考えたら更に何倍ものビタミンCが含まれてるってことなんだよ」と話している人がいました。

いや、根本的に間違ってるんですね、それは。

品質表示ガイドラインによると、レモン1個分のビタミンCは20mg。

ちなみに、食品成分表によるとレモン100gには100mgのビタミンCが含まれています。

レモン1個は約120gですから、ヘタや種などをのぞいた可食部分で考えても、レモン1個には110mg以上のビタミンCが含まれていることになります。

おかしいですよね??

20mgはレモン1個の果汁に対するビタミンCなんです。

つまり、皮を食べないことを考え、レモンをしぼった状態で、レモン○個分とちゃんと表示してあるわけです。

このことから、ちょっと前に、

「レモン1個には、レモン4個分のビタミンCが含まれている」

というツイートが話題になったことがありました。

私の計算では、レモン1個に110mg以上のビタミンCが含まれていることになっていますので、レモン5~6個分では?とも思いますが。

このツイートされた方は、小さいレモンだったのかもしれません…。

でも、レモン1個にはレモン5~6個分のビタミンCって…(笑)。

●レモンを朝に食べるとシミになる?

シミ対策には、ビタミンC、そして、AとEが効果的と言われています。
 
そのビタミンCの代表格のようなレモンをとるとシミになるといううわさが最近話題です。

これ問題は「ソラニン」なんです。

柑橘系のフルーツには、「ソラニン」という成分が含まれています。

このソラニンが、光、紫外線と反応し、シミを作ってしまうのです。

ただ、このソラニン、摂取した後数時間で体外に排出されるそうなので、夜食べる分には問題ありません。

朝ビタミンCを摂取するには、ソラニンが含まれないトマトやいちご、キャベツなどがいいかもしれませんね。

学生の頃、レモンを切っていれたレモン水やはちみつレモン、浅漬けのきゅうりなどを大量に摂取しながら、朝から1日炎天下でテニスをしていた私…。

その頃の私に、シミの怖さを教えてあげたい…。

●ところでレモンはやはり夏にいいの?

夏、レモンの商品が流行りますよね。

このさわやかなすっぱさがなんとも食べやすいからでしょうね。

御存じのとおり、レモンにはビタミンCがいっぱい。

ビタミンCは、シミもなかったことにしてくれますし(願望)、免疫力もアップしてくれます(こっちの方がたぶん大事)。

このすっぱさのもと、クエン酸は、疲れをとってくれるとも言われています。

ついでに、薬膳としてもレモンは、のどや口の渇きを潤してくれ、多量な汗を止めてくれる食材。

食欲不振などにも効果があるとされています。

やはり、この効用、身体が欲しているんですね。

ビタミンCは熱に弱いとよく言われていますが、熱よりも酸素に弱いみたいです。

なので、レモンも果汁(ジュース)にしてしまうと、ビタミンCが半減します。

皮ごと丸かじり(もちろん農薬の問題はおいといて)が1番いいのはわかっていますが、それはなかなかできないもの。

なので、切ったあと空気にふれないようにするのがいいようです。

そういった意味でも、はちみつレモンは、理にかなっているのかもしれません。

夜とるのであれば…。

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