コラム

井上奈々子の『食の豆々知識』

2018年1月9日

Vol.163 薬膳学

2年前に「国際薬膳師」という資格をとりました。

自宅で開講している料理教室をはじめ、レシピや、コラムなどでもちょこちょこと、中医学的な話にふれてきました。

先日、「薬膳?あ~苦くて食べられないから無理。

まずいもの食べてまで健康になりたくないわ」

とこれまた、素直で大胆なご意見を頂きました。

確かにそうなんです。

まずいもの食べても、栄養になりづらく、しかも長続きしないんです。

そして、昔の薬膳料理は、確かに、全てに朝鮮人参がはいっていたり、苦い薬が入っていたりしたんですが。実は最近の薬膳料理は、おいしいんです(笑)。

今回は、そんな薬膳の話。

●薬膳ってなに?

私が、勉強してきたものは、「中医薬膳学」という学問です。

中医薬膳学とは、中医学の理論に従って、食材や中薬を用い、健康の維持・増進、疾病の予防・治療・回復などを目指す学問であるとのこと。

今から3000年ほど前の中国(当時は西周の時代ですが)では、「医師」などにならび「食医」という職業がありました。

食事医療ですね。

伝統的な薬膳の概念は、「食療の上に、中薬を加えて作った、病を治すための料理」ですが、近年では、健康維持や予防、治療効果の作用がある食療もすべて薬膳と呼ばれています。

むずかしいですね...(笑)。

つまり、身体が弱っているときにお粥を食べるのは、「食療」と呼ばれる食事なのですが、それに、中薬(薬効のある食材、これが苦かったりするもの)を入れて作る薬膳料理だけでなく、効用を考えたお粥、例えば、風邪で具合が悪いのなら、発汗作用のある生姜を入れたお粥も薬膳料理と呼んでいいですよ、という感じでしょうか。

なので、朝鮮人参やクコの実やなつめが入っていればなんでも薬膳、というわけではなく、食材のもつ力を理解して、料理をしましょうという学問なんですね。

*「東洋学術出版社 中医薬膳学」より引用

●ところで、上の中薬とかってなに?

人類は、まず食べてみて、中毒や病気になることもあり、長い年月をかけて、食べられるものと食べられないものを区別してきました。

そして、口当たりがよくておいしいものは、「食材」に、ドクダミや朝鮮人参など、味は良くないが薬効があるものは「中薬」に分類されました。

また、食材の中でも、特に薬効のあるもの、または、中薬の中でもなつめやクコの実など、普通に食材としても使えるものは、「食薬」と呼ぶようになりました。

つまり、「中薬」は、昔ながらの薬膳料理に入っていた、薬効はあっても苦くて食べづらいものであり、最近では、「食薬」を利用して、予防医学としての薬膳料理を作り上げているということなのです。

薬効は、もちろん、中薬の方が強いと言われていますので。あくまでの予防医学です。

●国際中医師って医者なの?

って聞かれました...。

現在、日本では、大きなところで薬膳師には「国際薬膳師」と「国際中医薬膳師」があります。

共に、中国の国が認めた協会をバックに、日本の協会が発行しているもので、完全なる民間資格です。

これらをとって、更に勉強していくと、「国際中医師」という資格の受験資格が得られるわけですが、この資格も、中国の認定の協会から発行されている民間資格で、「医師」とついてますが、もちろん、医者のような仕事をしてはいけません。

どこの国でももちろんです。

そして薬膳アドバイザーやコーディネーターは、これらの協会などがそれぞれ、簡単に勉強しやすく作っているものです。

今年は、ちょっとずつ、薬膳を広められたらと考えております。

あやしい資格と言われながら...(笑)。

もちろん、これらの資格だけでは、診断はしてはいけないことになっています。

もちろん、漢方薬を処方するのもです。

最近は、薬膳にブームがきているようで。

うれしいことなんですが、ネットをみていてもあやしい、というか、これいいのかな、ということがいっぱいで(笑)

みなさま、どうぞお気を付けくださいませ。

私も気をつけて、活動していきます(笑)。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。って聞かれました...。

現在、日本では、大きなところで薬膳師には「国際薬膳師」と「国際中医薬膳師」があります。

共に、中国の国が認めた協会をバックに、日本の協会が発行しているもので、完全なる民間資格です。

これらをとって、更に勉強していくと、「国際中医師」という資格の受験資格が得られるわけですが、この資格も、中国の認定の協会から発行されている民間資格で、「医師」とついてますが、もちろん、医者のような仕事をしてはいけません。

どこの国でももちろんです。

そして薬膳アドバイザーやコーディネーターは、これらの協会などがそれぞれ、簡単に勉強しやすく作っているものです。

今年は、ちょっとずつ、薬膳を広められたらと考えております。

あやしい資格と言われながら...(笑)。

もちろん、これらの資格だけでは、診断はしてはいけないことになっています。

もちろん、漢方薬を処方するのもです。

最近は、薬膳にブームがきているようで。

うれしいことなんですが、ネットをみていてもあやしい、というか、これいいのかな、ということがいっぱいで(笑)

みなさま、どうぞお気を付けくださいませ。

私も気をつけて、活動していきます(笑)。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

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