2018年4月10日
Vol.166 薬膳食材の分類(1)
食材には、それぞれ効能というものがありますが。
中医学では、食材をその作用別に分類してくれています。
熱があるから、身体を冷やしたいと思ったときに、この辺から選ぶといいですよ、といった感じです。
ここでは、食材(普段、食べ物として扱っているもの)だけを見ていきますが、中薬(自然な薬材)も同じように分類されていて、漢方薬は、そこから選ばれて調剤されている訳です。
今回は、そんな分類の話。
分類は10以上あるんですが、さて、今回はいくつまでいけるかな~(笑)
●解表類(げひょうるい)
解表とは、表面の邪気(病気)を取り去るということ。
発汗作用があり、ひき始めの風邪などに効果があります。
漢方薬の風邪薬は、この分類のものが入っていることがほとんどです。
また、この分類は、更に2つに分けて、使用されます。
【辛温解表(しんおんげひょう)類】:発汗の作用が強く、寒い時期の風邪や悪寒・熱・鼻水、頭痛、肩こりなどによく使用されます。
紫蘇・パクチー・生姜・ねぎ・みょうが・みつばなど
【辛涼解表(しんりょうげひょう)類】:こちらは、春・夏の風邪。
熱や鼻水にも使用されますが、のどが痛いとか、目が赤いなどの赤い症状によく使用されます。
菊花・ミント・葛根(くず)・桑の葉など
このへんは、よくお茶とかにありますね。
風邪は、花や葉のような軽いものがよく効くとされています。
見ていると、免疫力を高めるとか、風邪の予防にと昔から言われている食材が多いですよね。
●清熱類(せいねつるい)
名のごとく、熱を冷ます分類です。
高熱があるときや真夏の暑いときなどに使用します。
また、解毒作用としても、使用されます。
のどが脹れて痛いとか、やけどやにきびなどにも効果があるようです。
また、身体を冷やすので、冷え性な方など、使用には注意が必要です。
セロリ・白菜・ゴーヤ・きゅうり・トマト・小麦・豆腐・スイカ・りんご・しじみ・カニなど
夏野菜が多いですね。
旬のものを食べるといい、というのが理にかなっているんだとつくづく感じます...。
ちなみに、カニは身体を冷やしますが、えびは逆に身体を温めます。
また、白菜は、熱をとってはくれますが、それほどは身体を冷やしません。
ん?とちょっと悩みますが(笑)。
鍋にはとってもいい食材だということはわかります(笑)。
●去湿類(きょしつるい)
中国語はわからなくても漢字を見るとなんとなくわかったりしますが。
これもそのまま。
湿をとってくれる食材です。
身体の水分を調整し、いらない水分をとってくれる。
水が留まることによる、食欲不振やむくみ、痛み、頭痛などに使用されます。
これも、更に3つに分かれます。
【利水滲湿(りすいしんしつ)類】:利尿作用があり、湿を通尿の方式で排泄させます。
冬瓜・菊芋・川魚・小豆・黒豆・大豆・そら豆・はと麦・とうもろこしなど
【芳香化湿(ほうこうかしつ)類】:辛味と香りによって消化器の働きをよくし、湿を取り除きます。
カルダモンなど
分類としては少ないですが、解表類の香りのよい野菜、紫蘇やみょうが、ミントなども使用します。
【去風湿(きょふうしつ)類】:筋肉や経路などの病気(リウマチなど)の邪気(病気)による湿をとるためによく使用されます。
筋肉通などにも。
酒・さくらんぼ・カリン・独活(うど)など
今回は、ここまでですね~。
続きは、また次回に。
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