2018年7月10日
Vol.169 薬膳食材の分類(4)
中医学における食材の効能の分類分け。
第1弾では、解表類、清熱類、去湿類、第2弾では、温離塁、理気類、理血類、第3弾では、消食類、化痰止咳平喘類。
今回は、その第4弾。
だんだん飽きてきました...(笑)。
でも、もうちょっと。
●補益類(ほえきるい)
薬膳には、身体のよくない症状を治す(熱を下げるなど)の食材と、身体の足りないもの(貧血など)を補う食材があります。
この補益類は、その補う食材。
大きく4つに分かれます。
【補気類(ほきるい)】
気虚証を治療する食材として使用されます。
「気」とは、身体の全てにおいてのエネルギーのこと。
気虚とは、このエネルギーが足りなくて起こる症状です。
「元気」や「気力」などの気はこの「気」ですね。
これがないと、他の食材を補おうと、治療しようと、元がないので何にもなりません。
米、芋類、キャベツ、きのこ類、鶏肉、牛肉、ウナギ、イワシ、カツオなど
この類は、普段よく食べているものが多く、なんとなく納得。
【補陽類(ほようるい)】
助陽類とも呼ばれ、陽の気を補う(助ける)食材です。
陽が足りなと冷え性になります。
冷えは痛みを初め、めぐりが悪かったり、詰まったりする原因のほとんどです。
この類は、身体を温め、身体の機能を強くしてくれます。
くるみ、羊肉、えびなど
他、シカなどのジビエなど。
北の方は、よく羊の肉を食べるところが多いのも、昔からの知恵なんでしょうかね。
【補血類(ほけつるい)】
養血類とも呼ばれ、字の通り、血液を補う食材です。
血虚は気虚からくるものが多く、一緒に補気類のものをとるとよいとされています。
人参、ほうれん草、落花生、レバー、イカ、タコ、ぶどうなど
鉄分の多いものが多く、栄養価が計れなかった昔から、経験からこれらが血を作ると考えた昔の中国の人は、すごいと...。
感心...。
【補陰類(ほいんるい)】
滋陰類とも呼ばれ、身体の「陰」、津液を補う食材。
津液とは、身体に必要な液体と言われ、唾液や胃液など、臓器に含まれる液など、大きくは血液のことも指します。
皮膚だけでなく、身体の潤いですね。
松の実、ごま、卵、乳製品、牡蠣、ほたて、ゆり根など
この類の代表格は、「白きくらげ」や「クコの実」
ザ、薬膳という感じですが、クコの実は最近「ゴジベリー」とよばれ、スーパーフードとして注目されていたり、白きくらげも、美容にいいとサラダなどに使われるようになってきたりしています。
基本、薬膳は予防医学です。
具合が悪くなるということは、邪気、悪いものが入ってきたから、という考えと、身体の必要なものが足りなくなったから、という考え方をします。
また、邪気が入ってくるのも、身体の必要なものが足りなくて、身体が弱っているからと考えると、薬膳のもとは、この補益類な訳です。
日々、意識をしてこれらをとれるといいですね。
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