2022年7月11日
Vol.217 辣油
私ごとですが。
私が家でやっている料理教室の中で、リピートが多いものに「麻辣油&食べるラー油作り」があります。
先週もこの教室を3日ほど開いておりまして。
その時に、「ラー油は納豆にかけて食べるとおいしいんです。
ぜひやってみてください」とお伝えし、皆様びっくりされていたのですが。
先日、コンビニに行ったら、「7月10日は納豆の日」と、何種類かの納豆巻きが並んであり、なんどその中に、ラー油納豆巻きが...。
なんだ、私がずっと言っていたのに。
と思いながら、今回のお話は、辣油(ラー油)について。
●中国の辣油と日本のラー油は違うの?
辣油とは、油に唐辛子の辛味をうつした香味油のことで、辣(ラー)とは、唐辛子の熱を持つ辛さのことを言います。
日本のラーメン屋や、市販の商品でよく見られるラー油は、「赤い色のついた辛味のある油」というイメージですが、中国の辣油は、油と同じくらいに唐辛子の粉が入っていて、使うときにはよく混ぜてその粉とともに使用します。
中国では、辣油は、油、というより、調味料です。
●ラー油ってどうやって作るの?
辣油のつくり方は、いろいろありますが、簡単なのは、ボウルなどに唐辛子の粉を入れ、熱々に熱した油を注ぎます。
唐辛子の粉は、粉末のものだと焦げてしまうので、粗びきがおすすめです。
また、熱々の油注ぐわけですが、この時に、唐辛子が乾燥のものを使用している場合は、水を少し加えて、粉の唐辛子をしっとりさせておくことがポイント。
しっとりさせておかないと、これまた焦げる原因となります。
油の熱し方が甘いと、油っぽくなるので、それも注意が必要です。
油は、ごま油が主流のように思われておりますが、本場中国では、唐辛子の香りを生かすため、菜種油などの色の白い、香りの少ないものを使うことが多いようです。
私は、ごま油の香りが好きなので、ごま油で辣油をつくることが多いですが。
●香味油って?食べるラー油って?最近聞く麻辣油って??
油に香りを付けたものが香味油。
つまり辣油は、香味油の中の1つです。
2000年くらいまでは、「赤い色の付いた辛味のある油}であったラー油が、2000年を過ぎると、きちんと唐辛子の粉が入っていたり、ごま油を使用したりと、こだわりのラー油も作られ始めます。
このこだわりのラー油ブームの火付け役は、なんといっても「石垣島ラー油」なのではないかと思いますが。
そして2009年、桃屋が発売した「辛そうで辛くない少し辛いラー油 食べるラー油」が大ヒットしたのは記憶に新しいかと。
食べるラー油は、辣油に、玉ねぎやにんにく、カリッとした食感のナッツ類などを加えて、調味料を加えたもの。
そして、その頃から、ねぎやニンニク、七味唐辛子などが入った香味ラー油も見られるようになり、その中で、麻辣油がここ近年で大人気に。
麻(マー)は、花淑の辛さで、唐辛子の辛さとは違う、舌がビリビリとしびれる辛さのことです。
花淑は、中国の山椒ですが、日本の山椒ともちょっと違う、独特の香り、しびれがやみつきになると言われています。
先ほどの納豆の日のラー油納豆巻きは、人気商品となるのでしょうか...。
ちなみにうちの娘は、納豆には、ナンプラー、麻辣油で食べるのが1番らしいです...。
石田義昭『飲食店繁盛ダネ!』
“繁盛仕掛け人”石田義昭が飲食店開店の秘訣から売上増進の策および、日本各地の販売促進事例をわかりやすく解説、紹介します。
井上奈々子の『食の豆々知識』
飲食店における重要なメニューの考え方、作成方法、そして商品開発の極意など、繁盛につながるヒントを余すところなく紹介します。
KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』
実践コンサルタントが各地を回りまさに“事件は現場で起きている”を心に目を光らせ、見つけた問題点を鋭く指摘、改善を容赦なく進言、普段の行動の様子を紹介します。
飲食店経営のあらゆる
お悩み、相談、ご質問をお受けします