2025年4月9日
Vol.248 発酵バター

バレンタイン、ホワイトデー、卒業式(うちはまだ卒業しませんが)、3送会、とイベントが続き、うちのJK(女子高校生)の友達や先輩にあげるお菓子作りがすごいことになっています。
夜中に、30ヶを超えるブラウニーやフィナンシェなどのお菓子が焼かれて並べられているのを見たはずなのに、次の日には、すべてが消え去り。 いや、焼き損じや端っこが夢ではなかったという証拠のように残っているだけ...。
そして、富澤(菓子用品店)のレシートが机の上に(請求)。 しかも、その内容が、菓子専用薄力粉(高い)、よつばの発酵バター(高い)...。 まぁ、そういったこだわりの材料を使用してお菓子を作ってきた私のせいなのはわかってますが。
でも、その材料費を支払うのであれば、端っこじゃなくて、ちゃんとした完成品1つくらい私にくれても...。 と思うここ2か月の出来事でした...。
ということで、今回はこだわりの「発酵バター」笑。
● まずはバターの作り方から
① 牛乳からクリームを分離(乳脂肪分以外を取り除き)し、撹拌機に入れて撹拌。
② 脂肪の塊をつくり冷却。 脂肪分以外の水分(バターミルク)を取り除く。
家で作る場合は、脂肪分が高い生クリームを瓶などに入れ、ひたすら振り続けると、手作りバターができあがります。
仕上げにちょっと塩を入れます。 できたてのバターはふわりしていて、おいしいですよ。
● 発酵バターはバターとどう違うの?
上記の①の工程で、クリームに乳酸菌を加え、半日以上発酵させてから作ったものが発酵バターです。
バターには、「無(非)発酵バター」「発酵バター」、そして、加塩した「有塩バター」とそのままの「食塩不使用バター」があり、計4種類に分かれます。
ヨーロッパでは、発酵バターが昔から親しまれてきましたが、日本には、発酵させない「無発酵バター」が広まり、そちらが主流となっています。
ちなみに、「食塩不使用バター」は、かつて「無塩バター」と呼ばれていて、SNSなどのお菓子のレシピなどには、いまだ、「無塩バター」と記されているものもあったりしますが、無塩で製造しても、もともと生乳に塩分が微量含まれていることから、食品の表示に「無塩」という言葉が使えなくなり「食塩不使用」という表記になりました。
● どうやって使い分けするの?
発酵バターと無発酵バターの見た目は、ほぼ違いはありません。 違いがあるのは、その香りや風味。 発酵バターは、発酵している分、コクや独特のヨーグルトのような風味があり、シンプルにパンに塗っても、ソテーなどの料理に使用しても、もちろんバターをたっぷり使うフィナンシェなどのお菓子に使用しても、ワンランクアップした一品になります。
逆に無発酵バターは、発酵バターに比べて酸味や香りが少ないため、素材の甘みが感じられやすいといわれています。
食塩不使用バターは、塩が入るとふくらみなどに影響しやすいパンやケーキ作りに使用されます。 パンなどにつけてそのまま食べる場合は、有塩の方がおいしく感じると思います。
そして発酵バターは、無発酵バターに比べ、若干価格が高いです。
そんなことを踏まえ、お好みで使い分けてください笑。
うちで発酵バターをつくるのであれば、生クリームにヨーグルトを加え、1日おき、それを瓶に入れて振り続けると、発酵バターができます笑。
ぜひ、お試しください。
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