2014年8月12日
Vol.37 公私混同が招くサービス低下
暦の上では立秋も過ぎましたが、まだまだ、猛暑が続きそうです。
皆さんの体調はいかがでしょうか?
世間一般的には、建設現場で働く方の熱中症の危険性があげられますが、実は火を使い、湿度の高い厨房で働く方も熱中症になりやすく危険性は高いのです。
上手く水分や塩分を補給したり、食事をきちんと摂取することを心がけ、しっかりと熱中症対策を行いましょう。
さて、今回は熱中症続きのお話です。
水分補給は大事とお話したばかりですが、先日、指導先でビックリした光景を見ました。
お客様から見える場所で、スタッフがビールジョッキを片手に美味しそうに何かを飲んでいるではありませんか。
一瞬ビールを飲んでいるのかと思いましたが、そうではありません。
しかし、色も似ていたため、お客様目線だとビールを呑んでいると思う方もいるはずです。
喉が乾き、水分補給のために量の入るジョッキを使ったスタッフの気持ちも理解できますが、ジョッキや焼酎割等のお客様に提供するグラスを使用しては、ただでさえ、ピークタイムなどグラスが足りなくなりがちなのにますます足りなくなります。
ビールジョッキを良く冷やして生ビールを提供している場合は、ジョッキが足りなくなれば、冷えていない状態で提供せざるを得なくなり、本来の100%の状態で提供しなければいけない事ができなくなります。
100%の状態で提供できているお客様もいれば不十分のお客様もいるのでは、お客様のサービスの格差が出てきてしまいます。
もし、皆さんがお客として飲食店に入った時、隣の方がギンギンに冷えた冷気の上がったジョッキで生ビールを美味しそうに飲んでいるのに、次に運ばれてきたあなたの生ビールは冷やすのが間に合わず隣とはちがうものが提供されたら、どう感じますか?
まかない食器やはし等は用意している所もあると思いますが、スタック用グラスを用意している所は少ないはずです。
プラスチックの重なるカップを用意すれば場所も取らず、万が一お客様に見えてしまっても、勘違いをされる事もないでしょう。
お客様(お店)の食器・グラスを使用すれば、飲んだグラスを洗い場に置きっぱなしにして洗い物が増え、また器の破損率も高くなるのです。
破損した物をお客様に提供できませんし、グラスは直接口にするものですから、少しでもチップしたグラスは使い物になりません。
破損すると言う事は補充しなければならず、無駄な経費を使う事になります。
食器・備品類は従業員の為に購入した物ではありませんから、公私混同は厳禁ですね。
この夏、まだ油断大敵の暑さが続きますが、お話した意味もふまえての上手な水分栄養補給をして、皆さんが健康で元気な笑顔でお客様をお迎えしてください。
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