コラム

KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』

2016年1月12日

Vol.54 「追い出し感」を減らす接客工夫

新年明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いします。

新しい年の幕開けとして、昨年の総括及び本年の取り組み目標や抱負は明確ですか?

忙しさに追われ、ダラダラながら営業なんてことにならない一年間にしていきましょう。

年末の繁忙期、お疲れさまでした。

ほっと安心するのも束の間、まだまだ新年会などの飲食業界にとってのゴールデン期間です。

特に昨年の宴会対応など、問題点や回転対応、成功事例など、各スタッフとの情報共有は、しっかりとできていますか?

酔客の忘れ物対策、幹事様へのお礼やフォローで、1回限りの来店に終わらせることなく、リピーターになっていただきましょう。

今年の取り組みについて一つヒントがあります。

昨年、いくつかの忘年会に参加した際、一番印象に残ったのが、時間きっちりの追い出しでした。

通常でしたら、2時間または3時間の宴会時間の設定があるのが普通ですが、あまりにも時間厳守にこだわり、退出を急がせる対応をされると、せっかくの料理や接客の気遣い、店作りの雰囲気など何処へやら、記憶に残るのは、「追い出された事」だけなんてことも。

予約が混み合っていて次の準備があるのかもしれませんが、あまりに「退出を急かす」追い出しはいかがなものでしょう。

そうならないよう、事前にラストオーダーの時間や終了時間などの説明は必ず行いましょう。
「席は2時間制となっていますのでよろしくお願いします」と説明していても、あまりにマニュアル通りの対応ではなく、お客様の希望があれば、店の混雑状況によっては追加料金で延長とか、二次会の提案もありでしょう。

スタッフのその場を読む気遣いの習得やその為の教育は簡単な事ではありませんが、空席があるのであれば、次の新規を待つより確実に売上が見込めるお客様を帰す必要は無いのではないでしょうか。

責任者とスタッフの連携がしっかりとできていれば、時間どおりに終了ばかりではなく、延長や席を変えて等の二次会提案も可能でしょう。

大箱店や席に余裕のある店舗は一考です。

最近では、遅い時間帯の集客は、非常に何処の店舗も苦戦しているのが現状なのですから、チャンスを逃す事なく貪欲にいきましょう。

注意点としては、ナカジメとして、1回精算をする必要があります。

合算してしまうと単価の高さが印象に残りますから要注意です。

お客様の気分を害することなく、売り上げを作って行く事を考えて進める重要な時期ですから、各スタッフとの連携によって責任者の方の手腕を発揮しましょう。

ワクワクする采配を期待します。

年のスタートです。良き一年に向けて張り切って、楽しんで、ワクワクして、頑張りましょう。

2016年が皆様にとって実り多い一年でありますように。

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