コラム

KAZU石田の『飲食店現場の眼-小さな気づき-』

2016年5月9日

Vol.58 商品知識向上でお客様対応を強化

桜の季節もあっという間に終わり、早いものでゴールデンウィークも過ぎ、いつのまにか日中、汗ばむような季節となりました。

季節の移り変わりの早さに驚かされますね。

日々の忙しさに流され、自らの仕事に追われていると、スタッフへの仕事の割り当て、指示・命令、チェック・確認、目配りが疎かになりがちなんてことも。

気を引き締めて取り組みましょう。

今回は、スタッフ間の情報共有不足で問題になったケースを取り上げます。商品の欠品時の対応です。

お客様からのオーダー受けの際、欠品情報が伝わっていなかったため、欠品のメニューのオーダーを受けてしまい、さらには、その後、約10分も過ぎてから、その商品が品切れだとお客様に告げに行き、お客様を怒らせてしまうような不手際はどの店にも起こり得ることですね。

数種類をオーダーする居酒屋ならまだしも、単品オーダーの食事メニューでこのようなことが起これば、お客様が怒るのも無理はありません。

特にランチ時は、時間も限られたなかで、食事に来られるわけですから、待たされた挙句に欠品では、お客様を失うことにもなり兼ねません。

このようなことが起こらないように、体制をしっかりと組み立てなければいけませんね。

以前にも話しましたが、朝礼や伝言板はできていますか?

アルバイト・パートの時差出勤の伝言ノートは活用されていますか?

初歩的な事ではありますが、この基本が大事なのです。

責任者からスタッフへの伝達は、連絡漏れや伝え漏れなどよく発生しがちなので、店舗の便利ツールを定着させるよう、教育、指導を繰り返えすことは不可欠ですね。

また、オーダー時のお客様の不満ということでよく挙がるのが、「料理について店員に聞いてみたけど、曖昧な答えをしただけで、ごまかしてどこかに行ってしまった」というような内容です。

オーダー受けの際には、「正確に聞き取るチカラ」と「正しく説明する知識」が必要となりますが、教育に手が回らないまま、商品知識もなく、現場デビューなんてことになれば、質問をされてもお客様の満足するような対応はできないでしょう。

日替わりランチの内容がわからない、単品やセットの違いが分からない、何の食材が使われているか説明できない、産地を聞かれてもわからない、ボリュームを聞かれてもわからないでは、困ったものです。

これでは顧客満足度が上がるわけがありません。

オーダー時に不満を持たれても、それを口にせず、曖昧でも我慢する、諦めるといった声も聞きます。

「隠れた不満」を持つお客は、想像以上に多いのかもしれません。

サービス業における接客の心得で大切なことは、自分たちが扱っている商品やサービスを熟知して知識を蓄えておくことです。

そのうえで、お客様の身になって何を提案するのか、どうアテンドするのか、高度なテクニックが必要となります。

このテーマに向かっていくには、日々の教育や指導が不可欠で、諦めず続ける事が大事です。

「継続は力なり」。

諦めず続ける、頑張りましょう。

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